甲状腺がんになりました…10 退院まで

入院

術後2日目

ようやく首のドレーンとお別れできる時間になりました。

たぶん、ドレーンを抜く患者さんたちの間を担当の先生が巡回しているようで、まず看護師さんが準備のために入ってきて、その後先生がいらして、ドレーンを取ったら去っていく、という流れでした。

この先生は主治医ではなく、この日の担当の先生なんだろうなと思いました。

ベッドに横になって、そのまま

先生
先生

抜いていきまーす

と、あっという間に終わった感覚です。

問題ないことを確認すると颯爽と去っていかれました。

ドレーンバッグを下げないとだいぶ楽になりました。

前日よりだいぶ体調が良くなってきたので、その後はストレッチをしたり発声練習したり、無理のないように過ごしました。

本やPCを持ってきましたが、手術前と同じようには動けず、音楽を聞くことが多かったです。

術後3日目

事前精算

退院は翌日ですが、休日になってしまうため、事前に精算となりました。

今回個室を選んだことは、自分では珍しく、正しい選択だったと思います。

金額はだいぶかかりましたが、個室の良さを最大限に使えた入院生活だったのではないでしょうか。

入院前はまさかこんなに苦しい術後と思っていなかったので、個室に助けられました!

傷口

いよいよ傷口のテープを剥がすときが来ました。

看護師さんが丁寧にペリペリとテープを剥がしていきます。

私は、本当にこんな数日で、縫ってもいないのに傷が塞がっているのか半信半疑で、剥がすのがとても怖かったのですが、きちんとくっついていて、出血もありませんでした。

すごい!のひとことです。

もちろん傷跡は、きっちり線が入って盛り上がっていて、とてもじゃないけどきれいではないですが、きちんと塞がっていたことに驚きました。

執刀してくれた主治医に感謝です。 

あとはこの傷跡がどこまできれいに治るのか…

テープを剥がしたあとは、事前に購入していたシリコンテープを貼ります。

(このシリコンテープは、傷がケロイドになりにくいそうで、少々お高めですがこれに決めました。)

今後は全部自分でやらないといけないので、看護師さん指導の下、自分で貼りました。 

ただ貼るだけなので簡単です(^^)

退院後に自分で毎日貼り替えるのですが、剥がすのには苦戦しました…。

声帯検査

耳鼻科で手術前に行った、長い管を鼻からいれる検査です。

外来患者さんの中に術後の方も何人かいて(入院パジャマなのですぐ分かります)、普通にしゃべっています。

あれ、みんな普通に声出てる… 

とてもびっくりし、私はどうなってるんだと焦りもしました。

診察室に入り、耳鼻科の先生の検査です。

管を鼻から入れますが、喉に来たあたりで咳き込みました。

出術後の夜に呼吸が出来なくなったように、激しい咳込みで息が苦しくなり、すぐに検査は止められました。

目の前にお医者さんと看護師さんがいたので、前のようにパニックにはならずに済みましたが、怖かった…

結局、右反回神経麻痺で、まだ治らないとのことでした。

時間が経てば治るとも言ってもらえたので、経過を見ていくしかないようです。

術後4日目

病理結果

いよいよ退院日。 退院は午前中です。

それまでに主治医が部屋に来て、手術で取った腫瘍の病理結果を説明しに来てくれました。

取った腫瘍の写真には、甲状腺全部と、癌の部分は断面もありました。

白っぽくなっている所が癌だそうです。

私の腫瘍は、右に15mm、左に11mm、計2つ、いずれも悪性の癌でした。

リンパ節には転移なし。

今の時点では癌は取り切れたようで、一安心です。

先生に丁重にお礼をし、次は術後1ヶ月で診察のときにまたお会いすることになります。

その後、薬剤師さんが退院後の薬の説明をしてくれ、退院となります。

退院

この日は祝日だったため、看護師さんの人数も少なく、何回も担当になってくれていた方々にお会いできずに退院となりました。

本当に何人もの看護師さんにお世話になり、感謝の気持ちで一杯で、最後にお礼を言いたかったので、投書ボックスがあったので手紙に思いの丈を綴らせてもらいました。とても簡潔にですが😅

まだ体調も声も万全ではないため、退院が不安でしょうがなかったのですが、あとは自分で頑張るのみです。

当初は自分で電車で帰る予定だったのですが、この体調で電車に乗るのも怖く、情けないですが親に迎えに来てもらいました。 子供も一緒に来てくれて、感動の再会…(?)

母親は、私の声の状態と傷を見て、涙していました。

高齢の自分は元気なのに子供が癌になるということは、計り知れないショックなようでした。

自分に置き換えてもそうだと思うので、いい歳になっても心配かけて親不孝だな…と思う一方、親がまだ元気でいてくれることにただただ感謝です。

小学生の子は、特に変わらず接してくれ、カスカスで聞き取りづらい声でも、何事もなかったように普通に会話してくれました。

見た目がぼろぼろな訳ではないから、あんまり病気とかいう実感がないみたいです😅

中学生の子は、少し心配してくれてる気配を醸し出していました。

かといって特に何かしてくれるでもないのですが、普通に接してくれることは嬉しいことです。

なにはともあれ、無事に手術が終わり、退院できました。

お世話になった皆様、本当にありがとうございました!

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